院長コラム(産業医として)

2018.06.25更新

 

最近の梅雨は、昔のような、しとしと感をもった柔らかい女性的な感じから、スコールを繰り返すような男性的な季節になってきたように思われます。

早速前回のつづきです。

では、臨床医学は全く科学的ではないのか?というとそうわけでもないのです。

臨床では理系でいう実験に代わるものとして、多くの人々を対象にして「人」のある種の傾向を統計学によって探っていくようなことをします。

薬剤の効果・副作用・など、科学でいう実験はネズミなどを利用したいわゆる動物実験の段階で終わりです。これにより、安全性や作用機序を確認後に恐るおそる多くの人で試してみるといった順序です。その結果を統計処理してその結果を利用していくことになります。例えば、ある薬品の目的する効果と副作用を投与人数をできるだけ多くして、それらの発現の様子を探ったりします。最近、臨床でよく聞く言葉として「エビデンスがあるか?」というのがありますが、これはまさに「統計処理上での証拠があるか」ということになります。意外に臨床でこの言葉を頻繁に使い始めたのはつい10年前のことです。いかに臨床が主観的、試行錯誤的であったかが解ります。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2018.04.07更新

前回より早半年あまり、忙しさにかまけてつい筆が遠のきました。

季節は春。満開の桜を見ていると、必ず季節は巡ってくるのだという自然の摂理のありがたさ

に感じ入ります。

 

今回は、趣向を少しと変えて臨床医学(診断・治療・予後)に対しての私の考え方を書いてみました。

一般に医学部は理系に属していますが学部の専門に入ってからは自分が理系の人間だと思っていた学生はショックを受けることになります。数式などはほぼ皆無、ちょっとした理論はありますがほとんどは、暗記に明け暮れる毎日です。そんななか、生化学・生理学等の基礎医学と呼ばれる科目は一般化と再現性がみられるので、科学と呼ばれるために必須の実験がありました。しかし、臨床医学は厳密な意味での一般化はできないし、再現性も不可能です。(すべての人間は1人1人違っているのだから)したがって科学と呼ばれるために必須のこの2大要素、一般化と再現性を欠くことになり、もはや普通意味での科学ではないということになります。

それでは臨床医学(診断・治療・予後)は実務を伴う学問として
どういう位置づけが考えられるのでしょうか。

まず、医師はその扱う対象が「人」であるという基本的な面を考えても、理系であるよりも、人文系である割合が大きいことがわかると思います。

科学と呼ばれるためには、それが扱う対象をもってして、再現性を確保するための実験ができるものだと申しました。ところが、言うまでもなく「人」をしてやみくもに実験なんかはできません。

また、たとえできても再現性は保証されません。意味がないのです。なぜなら「人」はそれぞれみんな異なっているからです。したがって一般化もできないということです。応用学としての側面がほとんどだといえるでしょう。

では、臨床医学は全く科学的ではないのでしょうか?


つづく

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2017.12.14更新

ホームページをリニューアルしました。今後ともよろしくお願いします。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2017.09.01更新

今年の関東の夏は雨が多く暑さを満喫できないで終わりそうですが、一方、熱中症は少なかったようです。
物事、良い面と悪い面が表裏一体ですね。
昼の蝉の音と対照的に夜の虫の音がいっそう心地よく感じる今日この頃です。
そこで思い出したのですが、日本人以外は虫の音は雑音としか聞こえないようなのです。
日本人は虫の音を左脳で聞くために、意味を持って感じられるようです。
そういえば、古代から和歌や俳句で鈴虫や蝉の音に風流を感じ言葉にしています。
このことは、音に意味を感じて言語として表現していると言えるでしょう。
即ち言語や論理を司る左脳で虫の音を聞いていることになります。
自然の現象を擬人的、論理的に意味を持たせてきた日本文化は人も自然の一部であると認識してきた証拠でもあると思います。
自然と対峙して文化・文明を営んできた西洋文化とは正反対の感があります。
自然と対峙してきた西洋文明から、現在の自然科学が生まれました。そして対峙することにより客観性という立場を生みだしました。
客観性は普遍性を担保しているのは確かでそれ故、科学は大いに進歩したことは間違いないと思います。
が・・科学の一つである医学、特に臨床医学においては100パーセント客観性にたつことはむしろ危険であり、有害では無いだろうかと思う今日この頃です。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2017.06.01更新

雨をかいくぐりながらバーベキューが楽しみになる季節となりました。熱中症にも、生ものにも注意してください。
今回は、メタボリックシンドロームを中心とした生活習慣病のまとめをしたいと思います。

メタボリックシンドローム=動脈硬化促進条件

動脈硬化促進=動脈血管内の狭窄と硬化の進展

特に細い動脈は重要臓器にある。動脈の狭窄や硬化により重要臓器に酸素や栄養が行き渡らなくなり重要臓器が機能不全に陥る。

慢性機能不全状態。慢性腎不全、狭心症、一過性脳虚血発作 等

急性で重篤な機能不全に陥る。動脈血管の完全閉塞や破綻出血
急性心筋梗塞(冠動脈のれん縮性梗塞を除く)脳梗塞、
脳出血、腎梗塞、等

以上、動脈硬化こそが生活習慣病の根本原因(元凶)であることが解ったとおもいます。
ところが、動脈硬化は少しづつ日々起こっています。すなわち老化と同意義です。
そうなると、健康で長生きすることは、いかに血管の老化をおそくするかにかかってくることになります。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2017.03.01更新

そろそろ、曙とともに梅の薫りやウグイスの鳴き声が春の足音を告げるようになってまいりました。いかがお過ごしですか。
前回メタボリックシンドロームの内容は動脈硬化促進内容と同じであることを説明しました。
そこで、メタボリックシンドロームの危険性=リスクは動脈血管一般にあてはまることとなります。動脈には太い血管から細い血管まで千差万別です。ところが皮肉なことに重要臓器と言われる脳・心臓・腎臓を流れる動脈血管は特に細く動脈硬化による狭窄や破綻(血管の一部が破れて出血)に非常に弱いわけです。
脳→脳梗塞(狭窄)脳出血(破綻)心臓→狭心症や心筋梗塞(狭窄)
腎臓→腎硬化症(狭窄)→腎不全など、生活習慣病によって生じる最終病態は血管の狭窄や完全閉塞 硬化による破綻出血がほとんどです。その根底には進行性の動脈硬化があることはもうおわかりかと思います。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2017.01.01更新

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
インフルエンザの季節です。健康に十分注意してください。
さて、前回からのつづきです。
冠動脈リスク=メタボリックシンドロームということでしたが詳しく説明したいと思います。
メタボリックSYは①高脂血症 ②高血圧症 ③高血糖がその内容です。

①高脂血症:脂質異常症とも呼ばれ、血中のコレステロールや中性脂肪が多くなる状態を言います。血液は血管、特に動脈の中を流れているのはご承知の通りです。血液は常に流れていますがその中に溶け込んでいるコレステロールや中性脂肪が多いと血管壁に付着しやすくなり時間とともに沈着してゆき血管内腔を狭くしていきます。同時に血管壁の弾力性を奪い堅くしてゆきます。これが、動脈硬化です。

②高血圧症:動脈血管内の圧を反映しているのが血圧です。文字通り、高血圧症は動脈血管の内圧が高い状態です。内圧が高いと血管壁を押し、血管壁が引っ張られるので壁が次第に太く堅くなってきます。
そうです、動脈硬化を促進することになるのです。

③高血糖:糖尿病によって生じる血管内の高血糖は血管内に糖の沈着や脂質代謝異常による脂質沈着を促進しこれもまた、動脈硬化に資するものとなります。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2016.11.01更新

紅葉が美しい季節となりました。枯れた物に対する慈しみを感じる希有で深みのある文化は大変素晴らしいと思います。
さて、前回の終わりに述べた「冠動脈リスク」についてお話しします。冠動脈とは筋肉である心臓の表面を走る細い血管網で心筋のポンプ作用を可能にするエネルギー代謝を担う血管網です。
簡単に言えば、心臓を栄養している血管網です。当然、この血管に異常があれば心臓に栄養が十分いかなくなるために機能に支障が生じるわけです。具体的に言えば冠動脈硬化症により、血管内腔が細くなったり、果ては詰まったりしてくることです。前者の状態は「狭心症」後者は「心筋梗塞」といった疾患になるわけです。
従って「冠動脈リスク」とは狭心症や心筋梗塞に移行させるリスク=危険を意味します。
前回のメタボリックシンドロームでの冠動脈リスクはメタボリックシンドロームの内容そのものとなります。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2016.09.01更新

そろそろ、暑さもやや和らぎ秋の気配が感じられる様になりました。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。秋と言えば・・・読書の秋、勉学の秋、そうです、食欲の秋です!
そこで今回は少し専門的になるのですが巷でよく耳にする「メタボリックシンドローム」についてお話ししたいと思います。
日本語に直訳すると「代謝症候群」ということになります。なんのこっちゃ?ですね。

一言で言うと、冠動脈(心臓を栄養している血管)に高リスクを持つ人たちは、ある一定の種類の検査値に異常が認められる。
このように潜在的に冠動脈にリスクがある状態のことを「メタボリックシンドローム」と呼んでいます。
まだわかりにくいと思いますので、具体的にお話しします。

ある一定の種類の検査値異常とは以下の異常です。

a. 腹部の肥満(ウエスト)
男 85cm以上
女 90cm以上


b. 高中性脂肪
男女とも150mg/dl以上
低HDL(善玉コレステロール)男女とも40mg/dl以下


c. 高血圧
男女とも収縮期血圧が130以上
拡張期血圧が85以上


d. 血糖値
男女とも空腹時血糖で110mg/dl以上


以上のうち、「a.」は必須で他の「b.c.d」のうち2つ以上があてはまれば「メタボリックシンドロームすなわち、冠動脈にリスクをもっている。」ということになります。
この診断基準をよく見ると、そうです①肥満②高脂血症③高血圧④糖尿病の前段階程度の状態を2つ以上持つ人があてはまるわけです。
次に冠動脈にリスクがある状態、とは何でしょうか。
これについては、次回詳しく説明したいと思います。

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

2016.07.01更新

暑中お見舞い申し上げます。
そろそろ、梅雨も明けこれからが夏本番ですね。夏に強い人と弱い人とそれぞれですが、仕事に、遊びに活動が他の季節より活発になってきます。そこで、気を付けたいことは暑さを軽く見ないということです。
そこで今回は、「熱中症」についてお話ししたいと思います。
イメージとしては、体の中で起こる火事と思っていただければ良いと思います。
熱中症は、外にいるときだけでなく、仕事中や入浴中など屋内にいるときにでもよく起こります。原因は、体内にこもった熱が外に出ないため、異常に高温となるために生じます。
症状としては、①発熱②意識障害(軽度~重度)③痙攣等、かなり重篤です。したがって、暑い環境下で、このような症状があれば熱中症を疑い、安静にさせ、水分補給と体を冷やすことが重要です。しかし、ふつうは手に負えないことが多いので、すぐに救急病院に転送することがよいでしょう。
予防ですが、発生の原因から①十分水分を取る②熱がこもらない服装をする③睡眠をよく取り体力を付ける等です。
暑い環境にさらされる機会が多くなるため、予防には特に留意して快適な夏をおくりたいものです。

熱中症予防8か条
1.知って防ごう熱中症
2.暑いとき、無理な運動は事故のもと
3.急な暑さは要注意
4.失った水と塩分を取り戻そう
5.体重で知ろう健康と汗の量
6.薄着ルックでさわやかに
7.体調不良は事故のもと
8.あわてるな、されど急ごう救急処置

投稿者: 医療法人社団小田グループ 小田内科クリニック

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